瓦屋根では瓦の固定や接着に漆喰が用いられています。
この漆喰も風雨や寒暑、直射日光に晒され続けているので、他の屋根材と同じように時間とともに劣化していきます。
目視して、ひびや剥がれが出ている場合は危険です。
固定している力が弱まっているので、ちょっとした風や地震で瓦がズレたりします。
最悪の場合は落下してしまう可能性もあります。また、ズレた瓦同士が干渉し合って欠けたり・割れたり、そこから雨水が浸入して雨漏りになったりと様々なトラブルを招きます。
●屋根漆喰(漆喰)補修の流れ
漆喰に崩れがあると、その部分から雨水が染み込んで雨漏り原因になる可能性もあります。
ここでは、一般的な屋根漆喰の補修方法をお伝えします。
まずは、養生後、表面の漆喰のみを専用ヘラで、丁寧に取り崩し処分します。
その際は漆喰の下にある葺き土はそのまま残しておきます。
葺き土とは、漆喰を塗るための下地になる土のことです。
表面が凸凹していると、漆喰が塗りにくく、また厚みにムラができるので均等にします。
その後、漆喰との付きをよくするため、スプレーで濡らします。
漆喰を隙間なく均一に塗ります。コツは適量で塗ることです。
アルバイト職人は作業効率・見た目をよくするため多めに漆喰を塗りますが、それでは本来の箇所よりはみ出て直接雨水が当たって、漆喰の崩れに発展します。
専用コテを使って漆喰の表面をならし、整えます。
この際に雨仕舞いをしっかり考慮して、漆喰が多いようであれば減らします。
乾燥すれば仕上げです。